これまでのいきさつ4 ~建築家の建てた家を見に行く~
住宅を専門とする建築家の中にもオープンハウスを開催する人は多い。
情報の入手方法は、工務店同様にHPが主となる。折り込みチラシというのは見たことがない。
めくらめっぽう行くよりも、HPで家づくりについて、その人考え方など熱く語っている人が多いので、まずそのあたりを確認してから行くと良いだろう。
残念ながらこれまで2人の方の見学会しか訪れたことがないので、偉そうなことは書けないが以下はその範囲での感想である。
1人の人は比較的シンプルでローコストな家づくりを心がける人で、現代的でハイセンスという感じ。「家は、ただ住むだけでなく、楽しくなくてはならない」というのが信念だそうだ。私達が見た家は、階段に隣接した吹抜け部分の2Fにショーウインドーのような大きな窓ガラスを使った明るい家で、このあたりに想いが入っているのかなと思った。
もう一人は、金物などを極力排除し、竹小舞に土壁の伝統工法で家づくりをしている建築家さん。最近はたいへん人気でオープンハウスにもたくさんの人が来ていた。この人に設計してもらいたいが、多忙なので手が空くのを待っているという人も来ていた。この人は、梁には長尺のアカマツや徳島杉の葉枯らし材を使用したり、柱材は施主とともに自ら山に選木に行くなど、使う材にも強いこだわりを持っている。
彼の建物には豪華さや派手さはなく質素ではあるが、壁や柱にも素材感があって日本建築の凛とした雰囲気がよく出ている。家ばかりでなくこの人の考え方には、賛同できるところが多くて、かなり長時間いろんな話をさせていただいたのだが、残念ながらコストがかかりすぎる。そのときの会話。
私「平均どのくらいの坪単価でつくってみえるんですか」
建築家「キッチンなど設備費別で75万から80万くらいですかね」
「ひぇ~高いですねえ。確かに素晴らしい家ばかりなんですが、我々サラリーマンの収入からしたら、かなり厳しい額ですよね。もっとコストダウン出来るところはないんですか」
「うちは手刻みなので、大工仕事にかかる割合がかなり高いです。常々日本の大工の賃金は低すぎると思っています。今は一日2万円くらいかなあ。その中で、自分で車を持ち、工具をそろえなければならない。プレカットなんかだと普通は坪当り3.5人工くらいですが、うちは倍かけています。でも大工に払う金をカットしようとは思いませんね。、プレカットの拡大などで大工の腕が落ちているのも事実ですが、日本の木造建築を支えてきた大工の技を絶やしてはいけない。後継者の育成のためにもある程度の収入の保証はされるべきです。家は無駄なスペースや設備を省き、小さくつくることで価格を下げる努力をしています。でもどんなにがんばっても坪70万円以下にはなりませんね。いまさら断熱材の家をつくろうとは思いませんし」
これに建築家に払う費用を考えるとあきらめざるを得なかった。
浅い経験を元にまたまた私なりにメリットデメリットをまとめると、
メリット
「これはオプション。それは出来ません」ということはなく、自由な設計が出来る。
うまがあう建築家に出会うことが出来ればじっくり時間をかけて、良い家が出来ると思う。
デメリット
建築家によってはデザインを重視しすぎるあまり住み難い家になったりする。
こだわりを押しつけてくる建築家がいるかも。
分離発注の場合、万一問題があった場合の責任の所在がはっきりしないおそれがある。
複数工務店からの見積を取ることで、普通に工務店に頼むよりも安くなると言う意見もあるが、建築家に払う金がかかる。
まあ分離発注が心配ならやめればいいし、好みの建築家に出会えれば、他のデメリットは気にならないだろう。
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